葛西形成外科[大阪メトロ本町ビル:しみ、あざの治療]

アザの治療

赤アザ

「単純性血管腫(毛細血管奇形)」と「いちご状血管腫(乳児血管腫)」には主にパルス色素レーザーを使います。健康保険は3ヶ月に1回しか効きませんが、乳幼児には早くくりかえし治療した方が効果が高いので、採算を度外視して費用は病院持ちで早くくりかえし照射します<医学研究にご協力ください(1)>。指示を守ってちゃんと通院してください。大人になって盛り上りや変形が生じた場合は手術を行うこともあります。

単純性血管腫
単純性血管腫
いちご状血管腫
いちご状血管腫

青アザ

「太田母斑(顔の青アザ)」には、Qスイッチルビーレーザーまたはピコ秒レーザーを用います。数回の治療で完全に除去できる場合がほとんどです。「蒙古斑」は自然消退することが多いですが、大人になって残ってしまったものや、子供でも濃くて消えないことが予想される例にはできるだけ早くピコ秒レーザー治療を行います。太田母斑と異所性蒙古斑は保険適用できます。

太田母斑
太田母斑
蒙古斑
蒙古斑

黒アザ

「先天性色素性母斑」は、きれいに治すのが難しいアザですが、できるだけキズアトが残らないように、レーザーと手術を組み合わせて治療します。できるだけ早期に受診して、適切な治療時期と治療計画を決めましょう。

先天性色素性母斑
先天性色素性母斑

茶アザ

「扁平母斑」は、治療後の再発率が高く、レーザーで治すのは非常に困難です<医学研究にご協力ください(2)>。ただし、別の病気の可能性や、手術の可否も含めて、早く受診して診断を受けると良いでしょう。

その他のアザ

代表的なアザをあげましたが、この他にも発生率が少ないまれなアザがたくさんあります。知識と経験が豊富な当院で、診断や治療方針を立てなおした方が良いかもしれません。レーザー治療も、機械や技術の違いによって効果は大きく変わってきます。他の病院で診断がつかなかった場合や、治療が頭打ちになった場合も、ご相談下さい。

なお、当院は、アザの初診当日の治療は行っておりません。

シミの治療

外見的には同じように見えるシミですが、実は5種類の異なる疾患のいずれかです。それぞれ、原因も、治療法もまったく異なりますので、診断が非常に大切です。シミの診断は、専門医師でも難しいために、世間では、正確な診断がなされないままに、なんとなく治療されている場合がほとんどです。当院では、初診時に正確な診断と最適な治療法を提示します。
最適な治療法は、シミの種類によって決まりますので、本人がレストランのメニューを選ぶように治療法を選ぶことはできません。診断と治療方針を聞いて、当日は帰宅して、治療を受けるかどうか考えて下さい。シミの治療は早くしないと手遅れになることはありませんので、どの病院で、いつ治療を受けるかじっくり考えて下さい。大切な顔の治療ですから、正しい診断がなされないままに一律にレーザーを当てるような病院に、安易に受診しないことをおすすめします。

  • 老人性色素斑(日光黒子):強いレーザーで取ってしまうのが確実ですが、治療後10日間テープを貼る必要があります。弱いレーザーで治療すれば、テープを貼る必要はありませんが、繰り返し何度も治療して少しずつ薄くしていくことになります。
  • ADM(後天性真皮メラノサイトーシス):診断と治療が難しいので、他院で治療しても治らずに残っていることが多いです。真皮の(深い)病変なので、普通のレーザーやフォトでは取れません。しかし、強力なレーザーで治療すれば確実に治り、長期間再発しません。ダウンタイムは11日です。
  • PIH(炎症後色素沈着):ヤケド・外傷・皮膚病などのあとに生じます。基本的には何もしなくても自然治癒しますが、薬やレーザーを用いることもあります。
  • 肝斑(くすみ):飲み薬の治療が中心になります。
  • 雀卵斑(ソバカス):日に焼かないことが基本ですが、各種レーザーが有効です。
老人性色素斑(日光黒子)
老人性色素斑(日光黒子)
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
PIH(炎症後色素沈着)
PIH(炎症後色素沈着)
肝斑(くすみ)
肝斑(くすみ)
雀卵斑(ソバカス)
雀卵斑(ソバカス)

【注意】シミを健康保険で治療するのは法律違反です。

その他のレーザー治療

  • ホクロやイボの除去:もっとも治療技術(医師の腕)の差が出る治療です。治療後の処置も重要です。
  • 汗管腫:目の周りの白いブツブツ(ちゃんとした治療ができる病院は少ないので日本中から患者が来院しています)
  • 眼瞼黄色腫:目の周りの黄色いできもの(レーザーを主体に場合により手術を組み合わせます)
  • 毛細血管拡張:レーザーが効くものと効かないものの診断が難しい(手あたり次第レーザーやフォトを当てる病院が多いですが再発して当院に来る人が多い)
  • 外傷性刺青:傷の中に異物が入り込んで治癒して黒く残ったもの(ほとんどキレイに取れることが多い)
  • キズアトとニキビアトの治療:レーザーが有効かどうかの診断が難しい(皆にレーザーを勧める病院は怪しいと考えた方が良い)
  • 刺青・アートメークの除去:刺青のレーザーを30年以上やっている施設は、全国にほとんどありません。多数の患者が来院します。

美容皮膚治療

  • ボトックス注入:当院はアラガン社製の純正品を使用しています。30年以上BOTOXをやっている施設は当院の他にはまずありません。
  • ヒアルロン酸注入:当院はアラガン社製の純正品を使用しています。30年以上ヒアルロン酸をやっている施設は当院の他にはまずありません。
  • ピコシュアレーザー(ピコシュアプロ)
  • エンライトンレーザー(エンライトンⅢ)
  • レーザー脱毛(VIO脱毛はやっていません)

形成外科・美容外科手術

  • 眼瞼下垂手術
  • たるみとり手術
  • 植毛手術
  • 皮膚腫瘍摘出手術(単純なものは他院を紹介します)
  • 瘢痕形成手術(単純なものは他院を紹介します)

【注意】眼瞼下垂の定義は瞳孔の中心が瞼に隠れていることです。隠れている場合は保険適用ですが、瞳孔が出ている患者に保険で手術をするのは法律違反です。

診療費用について

当院の診療費は原則健保適用としておりますが、各種法令に基づき、健保適用できない場合には自費診療として診療します。

健保適用できない場合とは

  1. 美容を目的とした診療
    • 具体的には「シミ取り」「シワ取り」など美容に関する診療があげられます
  2. 健保で認められていない適応症に対する診療法
    • 具体的には「太田母斑」に対するQスイッチ付きレーザー療法は健保で認められていますが、「ADM」に対する同療法は健保では認められていません。
    • あるいは「止血目的」のトラネキサム酸投与は健保で認められていますが、「肝斑」に対する同剤の投与は健保では認められていません。
    • あるいは「ほくろ」に対する「切除縫合手術」は認められていますが、「ほくろ」に対する「レーザー治療」は健保では認められていません。
    • あるいは「眼瞼下垂症」に対する手術は健保適用されますが「たるみ取り」手術は健保適用できません。
    • あるいは、健保の規定で回数や治療間隔に制限があるものなどがあげられます。

法令違反を強要して健保適用を要求する患者がいますが、そういう患者の診療は即刻打ち切り退去していただきます。また、当院は法令違反患者に関わりたくありませんので、すでに他院で不法な健保治療を受けている方は当院受診をご遠慮ください。

当院では、初診時(および長期間時間があいて新しい相談があった時点で)、まず本人の言う相談内容が、表面上はシミなど美容に関する内容であっても、皮膚病・ガン・腫瘍などの原因疾患がないかどうか診断し、治療が必要な疾患があれば、美容治療を行う前にそれを健保で治療します。ですから、初診と病気の治療が終了するまで健保で診療し、それが終了したところで健保は打ち切って、自費の美容診療に切り替えます。ただし、自費診療中に健保適用の疾患が見つかった場合は、その疾患については新たに保険診療を開始します。
同一疾患に対して、健保診療と自費診療を同時併用することは法律で禁止されています(混合治療の禁止)。

保険診療と自費診療は「値段設定」が異なりますから、見かけ上「同じこと」をしても「値段が異なり」ますのでご了承下さい。
健保適用のルールにつきましては、複雑で当院従業員ではうまく答えられない場合がありますので、直接院長または厚生労働省へお問い合わせ下さい。

医学研究にご協力ください

(1)赤アザに対する頻回レーザー治療

赤アザ(単純性血管腫/ポートワイン母斑/毛細血管奇形)のレーザー治療は「治療前よりアザが薄くなる」という意味では効果が得られやすい治療なのですが、「アザを完全になくす/ほとんど分からないくらいまで薄くする」のが非常に難しい「困難な治療」です。なるべく「わからない程度まで」薄くするために、当院では35年以上にわたって、さまざまなレーザー治療法の改良を行ってきました。レーザー照射径・照射時間幅・出力密度・冷却法など、いろいろな改良により、治療成績は昔と比べてかなり良くなってきましたが、それでもなかなか完全に取れない患者さんもたくさんおられます。

現在、私が注目しているのが、治療間隔です。現行の健康保険の規定では、3か月以上間隔をあけないと点数算定できない(お金がもらえない)ために、治療間隔を3か月以上とすることが多かったのですが、短い間隔で治療した方が良い場合も多いことが分かってきました。特に乳児期(1歳未満)は、かなり短い間隔で(頻回)治療した方が効果が高いようです。その理由はまだ完全に解明されていませんが、乳児期は皮膚が薄く、キズの回復が早く、また色素沈着が起こりにくいことなどが関係していると思われます。

問題点としては、頻回に(しょっちゅう)治療に通院しなければいけないことのほかに、治療費の問題があります。たとえ何回治療しても健康保険からは3か月に1回しかお金が出ません。3か月ごとに保険からお金をもらって残りの回は患者から自費徴収すれば良いかと言えば、それは違法になります(混合診療の禁止)。つまり、➀「保険から3か月に1回だけお金をもらい、あとは病院がかぶる」か、②「はじめから保険を使わずに全額自費として診療する」、のどちらかになります。現在は当院では➀でやっていますが、将来的には②にしなければやっていけない可能性もあります。

ともかく、頻回治療の方が治療成績が良いということを医学的に証明して、そのデータを提出して保険の制度を改正してもらう交渉をしないといけません。そのためには、患者さんにも、治療データの医学的利用に同意していただき、医学研究に協力していただく必要があります。

現在当院では、生後6か月未満の患者で、条件の合う方には、最大で「毎週治療」を行っています。従来の3か月ごとの治療に比べて治療成績はかなり良いと思われます。今のところは、3か月ごとの保険の治療費のみで施術しています(➀の方式)が、当院の「持ち出し」が大きいので、今後患者数が多くなると全額自費徴収(②の方式)にしないといけなくなるかもしれません。研究を促進するために、治療データや臨床写真の医学利用にご協力いただくことをお願いします。もちろん、プライバシーに配慮し、宣伝利用はいたしません。(葛西形成外科 院長 葛西健一郎)

(2)扁平母斑のレーザー治療と再発について

扁平母斑(茶アザ)のレーザー治療は非常に困難です。治療後に色素沈着(むしろ濃くなる)や色素脱出(白くなりすぎる)が起こり、長く続くことがあります。たいていは、1年くらいすると落ちついて(戻って)来ますが、何年も続いてしまう場合もあります。

また、レーザー治療でアザがいったん薄くなった場合でも、しばらくすると色が戻ってしまう(再発)場合が多く見られます。茶アザのレーザー治療の長期的成績は良くない(成功率が低い)ことはわかっていますが、正確なデータについてはあまり研究がなされていません。

また、どのレーザーの治療成績がいちばん良いのかということもはっきりしていません。茶アザのタイプによって、治療成績が異なるということはあるようですが、これについても正確なデータはありません。当院でも、30年以上茶アザのレーザー治療を行って来ましたが、患者ごとにもとのアザのタイプが異なり、治療年齢が違い、レーザー条件も統一されていませんでしたので、厳密な意味での医学的な比較が困難です。

また、患者はいろいろな理由で通院しなくなってしまいます。長期間の経過データがありません。そこで、条件を統一して、3種類のレーザーをテスト照射し、どのレーザーが最適か、また再発の可能性はどうかという点を判定することにしています。

(用いるレーザー)
  1. Qスイッチルビーレーザー
  2. ピコ秒アレキサンドライトレーザー(ピコシュアープロ)
  3. ピコ秒Nd:YAGレーザー(エンライトン)
3種類のレーザーを同時に照射します(局所麻酔)

治療後は、必ず半年ごとに経過を見せに来ていただきます。どうしても無理な場合は写真を撮って送っていただきます。
テスト照射後、3年まで経過を見て、どのレーザーが最も効果が高いか、また、再発の可能性はどれくらいかを予想して、本番治療の計画を考えます。
本治療を行った場合も、必ず半年ごとの経過観察(または写真送付)は続けていただきます。これが、あとで再発を来した場合の対応方針を決めるうえで重要ですし、貴重な医学データの集積になります。
治療を開始したら、再発の有無にかかわらず、最低でも10年以上経過を見させていただきます。

(治療費について)
扁平母斑に対してQスイッチルビーレーザー治療は同一部位に2回まで健保適用されます。ですから、テスト照射と本番治療1回は健保適用されます。その他のレーザーは健保適用されませんが、Qスイッチルビーレーザーのテスト照射時の同時照射は無料で照射します。

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